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2015年12月

2015年12月31日 (木)

マンション建替えが都市計画になるらしいです

昨日付けの朝日新聞に「マンション建て替え、基準緩和へ 一部は3分の2同意で」という記事が出ており、ついつい反射的なコメントを書いてしまったので整理しておきます。報道だけで、制度の詳細がどうなっているのかが分からないので、多少は正確ではないですが、マンション建替えに都市計画における市街地再開発事業の枠組みを導入することによって、建替えの合意要件を2/3にまで落とす、ということが目玉らしく、「マンション建替えは都市計画である」ということになった(ように読める)ことは、結構大きなことです。
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建替え不能マンションについては、ぼちぼちと相談や質問を受けることが増えてきていて、ぼちぼちと仮説を考えつつありました。(自分の住むマンションの管理組合の経験はありますが、専門家としてこの問題に関わったことが無いので、「やってみないとわからないこと」も随分とありそうで、現時点での仮説です。)
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建替え不能マンションがどのような解決を目指すのであれ、「意志決定が出来ない」という状況が、問題の根源であることは間違いないでしょう。建替えにせよ、取り壊しにせよ、減築にせよ、リノベにせよ、意志決定が出来ないと何もできません。ですので、いかに意志決定を早く出来る仕組みを作るか、ということが制度設計の一番大事なポイントなのは間違いなく、今回の改正で「区分所有マンションの建替えは都市計画だからね」とこじつけて、都市計画のこれまでの規制緩和で割合を落としてきた「2/3」という同意率の数字を使えるようにした、ということは、まずは評価したいです。
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ただし、都市計画になったということで、本当に「意志決定が早くなるのか」かは、やや微妙なところです。都市計画としての区域をマンションだけでなく、周辺区域も含めることにすれば、「それを含めての2/3」が合意要件になるので、あるマンションであまり同意が出来てなくとも、区域全体として2/3であれば、そのマンションをぶっ壊せることになります。
これは「区域の取り方によっては、早くなる」ということですが、一方で、都市計画の決定権者(多くの場合は基礎自治体)が決定主体になりますので、都市計画審議会も含めた基礎自治体の内部+αのガバナンスの影響を受けることになります。これら内部+αのガバナンスが、結果的に意志決定を軽くするのか、重くするのかが、ケースバイケースになりそうで、読めないですね。
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さてついで、市街地再開発事業にすることについて。
周知のとおり、大きくは床を増やす時代ではないので、そもそも再開発の枠組みで救えるのはえらく限定的なエリアになりそうだな、と思います。要するに民間デベロッパーに建替えのうまみをちらつかせることによって、動かないところを何とかしてもらいましょう、という政策ですから、現実は、当座の仕事を増やしたいデベが、思いつきの束みたいな再開発の提案を持って役所に押し掛けて、いくつかは実現して、それを再分譲して利益をあげる、みたいなことが起きてしまうんだと思います。
ちょっと厳しいなあ、と思うのは、再開発は得てして用途を複合化させた空間をつくります。それは、再開発の枠組みを使うとなると、単なるマンションの建替えではなく、そこに公的な空間を組み込まないといけなくなりますので、建物とペデストリアンデッキとか、住宅と公園とか、住宅と商業と図書館、とか、オフィスと女性センター、みたいな組み合わせがたくさん出来てしまいます。公的な空間はそれぞれにマネジメントコストがかかってくるわけなので、無理に作ってしまい、結局は行政がお荷物をかかえてしまいかねないこと、さらには、たとえば商業の盛衰のサイクルと、公共施設のニーズの盛衰のサイクルはちがいますから、建設時点ではぴったり息があっていたとしても、やがてサイクルがずれはじめて、建物の一方が使われているのに、一方が使われていない、なんていく問題も出てきてしまいます。開発するデベさんは、ほとんどの場合は長期のマネジメントのリスクを背負いませんから、「複雑な空間を作って売り逃げ、その後に地域は疲弊する」みたいなことが起きてしまいそうで懸念されます。
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さて、もっと問題なのは、床を増やすインセンティブがはたらかないところでの、この枠組みの効き方です。再開発は床を増やすことが最大のインセンティブですから、この枠組みは基本的には役に立たないはずです。合意の要件が2/3になろうが、1/2になろうが、それで圧縮できるコスト(合意形成コスト)はそれほど無いので、駅からちょっと離れたようなところにある民間マンションの建替えにこの制度が効いてくることは、現在の報道で得られる情報から判断する限りにおいては、「無し」だと思います。(厳しいところに対して、再開発系の補助金をざぶざぶ流し込む、なんてことは今後に起きてくるかもしれませんが・・)
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ただ、少しだけ希望が持てそうなのは、再開発の制度を使えば、不動産の権利を売買に頼らず再編成することができます。床を増やすインセンティブがはたらかないところでの建替え不能マンションは、将来的には減築や除却といった「増床型建替えではないゴール」を目指すしかなくなります。
既述のとおり、多くの場合において、そのゴールの意志決定すらできないので困っているわけですが、2/3の合意で何らかの「増床型建替えではないゴール」を決める、そのゴールにあわせて、まず出て行きたい人たちの権利の清算をし、残ってゴールを目指す人たちの権利に再編成し、その中でギリギリの収支がとれるくらいのバランスで床を使っていく枠組みをつくり、ゴールを目指して、それまでにカタストロフィーのないマネジメントをしてもらう、というようなことになれば、今回の制度改正は少し意味があるかもしれません。(ここらへんは、実際に事業を組み立てないと分からないです)
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これはいわば、「マンションのエンディングデザイン」なわけですが、エンディングデザインにせよ、再開発にせよ、意志決定をしないことには動きません。わたくしが意志決定がしやすくなったことを評価しているのは、こういう意味においてです。
しかしまあ、エンディングデザインにまで公的介入をしてもらわないと、意志決定すら出来ないなんて、社会はへんなふうに成長してしまいましたね・・。

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2015年12月26日 (土)

「都市をたたむ」という本を上梓しました

花伝社という出版社から「都市をたたむ」と題した本を出版しました。
このブログも含めて、いままで書いてきたことと、新たにゼロから考えた部分をリミックスし、一つのつながりのある論考として仕上げたものです。
これだけ長いテキストを書くことは初めてのことなので、最初にお話をいただいてから3年近くかかってしまいましたが、長い分、色々なことが書けたので、是非ともお読みいただければと思います。(書くのは3年かかりましたが、読むのは3時間くらいで大丈夫だと思います。)
amazonでは、なぜか品薄のようなのですが、大きめの書店には置いてあると思いますし、饗庭に直接声をかけていただければ、著者割引でお分けいたします(ついでがあれば持って行きます)ので、よろしくお願いいたします。

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また、正式には年明けの告知になりますが、以下の通り、出版にあわせて藤村龍至さんと公開対談をさせていただくことになりました。
会場は下北沢のB&Bで、2016年2月19日の夜の予定です。しばらくすると、B&Bのサイトに申し込みフォームが出ると思いますのでそちらも是非ともお越し下さい。

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饗庭伸×藤村龍至
「縮む日本をどうつくる~都市計画家と建築家のできること~」
『都市をたたむ』(花伝社)刊行記念

人口減少社会に転じて久しい日本。
この時代に第一線で活動する都市計画家と建築家は、何を目指し、何を目指さないのか。
2020年東京オリンピックが変える東京の街並みは、どうあるべきなのか。
スポンジ化して縮小する都市に対して、コンパクトシティ構想は本当に有効なのか。
そもそも都市は、誰のために、何のためにあるのか。
そして、理論と現場ともに精通した70年代生まれの都市計画家と建築家は、この縮小時代をどうデザインするのか――おおいに語り合っていただきます。

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2015年12月23日 (水)

大船渡市綾里の仮設住宅の返還式典に行ってきました

12月12日(災害から4年と9ヶ月)に、撤去が終わった大船渡市綾里の黒土田仮設住宅団地の場所を、仮設住民だったみなさんが中学校に返す式典のお手伝いをしてきました。
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 この仮設は2011年5月24日に完成したもので、約100戸の中規模な仮設住宅団地ですが、綾里の方々しか入居しなかったこともあり、孤独死などの大きな問題はほとんど顕在化しませんでした。もともとつながりの強い地域ではあるので、「仮設のコミュニティをつくろう」なんてことも必要なく、時折にいらっしゃる外部のサポートをいただきつつ、淡々と人々の生活を支え、役割を果たした仮設住宅団地です。私たちは2012年の春から計画づくりのサポートに入ったのですが、その時から、おそらくは50回近い(数えてないですが)綾里の訪問は、この仮設住宅の空き部屋に泊めていただきました。
 仮設住宅からは段階的に、自力再建、防集による高台移転、公営住宅への入居といったかたちで住民さんが抜けていくことになったわけですが、たとえば、移転先で派手な「まち開きイベント」をやったり、自力再建で建前を派手にやるわけでもないので(そういう地域性ではない)、何か1つくらいは節目となるようなイベントをやったほうがいいのかなあ、と考えて、公民館と相談をして、企画がスタートしました。
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久しぶりに顔を合わせたみなさん。懐かしそうでした。
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 大きな枠組みは、仮設住宅の住民さん達が、「長いこと校庭を使ってしまって、ありがとうね」と中学校に感謝するということなので、当日は、住民さん達が中学生に一人ずつお花を手渡し、その後に校長先生や議員さんにご挨拶をいただき、スライドショーを上映して仮設での生活を思い出したうえで、みなで「ふるさと」を合唱して、最後は校庭で記念撮影する、というプログラムでした。
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わたくしは、スライドショーをつくって、みなさんに仮設での生活を思い出していただく(?)サポートをしたのですが、そのために、9月から始まった仮設住宅の撤去工事を3ヶ月間ほど定点撮影して、パラパラ動画をつくりました。なかなか面白い動画が撮れたのでYouTubeにあげておきました。
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無くなってしまうと、何でも無い普通の中学校の校庭に戻ってしまい、あっという間にその風景に慣れてしまうんでしょうね。
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記念撮影は中学校の3階から。卒業式の写真のような、晴れ晴れとした寂しさがある写真です。
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立地適正化計画が検討されている都市を見てきました

ここのところ、第一生命財団の研究費をいただいて「立地適正化計画に注目した都市のたたみ方の手法」と題した調査を行なっています。ここまで4つの都市を見てきましたので、ざっくりとした中間報告(というより感想文)を出しておきます。

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熊本
 数年前の都市計画マスタープランの作業をそのまま引きついでいる計画だったのですが、計画論が先に立った、よくいえば理念的な計画という印象です。例えば、バス停や駅から機械的に500mなどの円を引いて、居住誘導区域の設定を検討しているようでしたが、そちらが先にたって(公共交通が先に立ち過ぎていて)、例えばその円の中に入っていない、ニュータウンや区画整理事業地のような、公的な投資をして基盤が整っているところが、外れてしまっている、ということが起こりそうでした。また逆に、何もしていないスプロールであっても、円の中に入っていれば大事にされる、ということで、今までの都市計画の蓄積をどう評価しているんだろうか?という疑問はありました。
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熊本市の多核連携都市の方針図
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 例えば、図の矢印の「このへん」と書いてあるあたりに、ニュータウンらしき開発があるのですが、「居住促進エリア」からは外れてしまっています。
 築30年くらいで、そろそろくたびれてきたかな?という雰囲気でしたが、ここまで基盤がしっかりしたものに、都市機能や居住誘導をしたほうが理にかなっているように思います。個々の事情は分からないので、別の理由があるのかもしれませんが、一般論として郊外部や縁辺部の計画的開発をどう捉えるかは大きな論点ではないかと思います。
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ニュータウンらしき開発の地図
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ニュータウンらしき開発の写真
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 また、現時点の民間の建設行為がどこに動いているかもあまり気にしていないようで、あくまでも駅などからの距離で区域を決めているようでした。つまりは、民間投資と公共投資の場所がずれ、相乗効果が得られない、ということもあるかもしれません。
とはいえ、人口は周辺市町村をいれた都市圏では増え続けており、産業も好調なようでしたから、まだこれくらいの粗っぽさでも許されるのかもしれません。「民間投資と公共投資の場所がずれつづけても気にしないぜ、両方埋まるしな!」、というのは、成長期の典型的な都市計画ですからね。
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 朝夕の渋滞も多く、都市計画道路ももうちょっと作ったほうがよいように思うので、都市はまだ成長期なのかもしれないということです。 都市をある程度作りきってから、もう一度、その時点で立地適正化計画を考えるくらいがいいのかもしれません。
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釧路
 ついで北に飛んで、北海道の釧路です。
 釧路は2012年に「コンパクトなまちづくりに関する基本的考え方」という方針を作成しています。それは立地適正化計画を意識したものではなかったそうですが、現在はそこから作業を進めている、とのことで具体的なお話を伺うことが出来ました。
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釧路市の方針図
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 釧路の市街地は分かりやすい構造をもっており、海に沿って東西に長く市街地が形成され、2本の河川によって大きく3つのゾーンに分割されています。北側にも市街地が延びる余地はありますが、そちら側は釧路湿原があるため、小さな単位でスプロールが起きるということはあまりなく、大きな単位で、まさに「計画無くして開発無し」という感じで広がっていった都市です。だらだらとしたスプロールではなく、よく管理された都市成長という印象を持ちました。
 東側はその中でもややスプロール的に炭鉱とともに形成されたところで、地形があるのでやや曲がりくねった道路でつくられています。所々に海への眺望が開けるいいまちでした。「思い出のマーニー」で、マーニーが子どもを育てる市街地がありますが、あんな感じです。この東側のはじっこは、地形がエッジになっています。
 中央は経済の中心になったところで、県庁所在地の都市、という感じでした(釧路に県庁があるわけではないですが)。区画整理バリバリで、川沿いに毛綱毅曠の「釧路フィッシャーマンズワーフ」がありました。
 西側は海沿いの平坦な土地に延びていく市街地、二つの製紙工場があります。炭鉱はもう雇用があまりないと思うので、釧路はこの製紙工場で稼いでいると思われます。
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 釧路のコンパクトシティの方針は、「広域中核拠点」「地域交流拠点」「生活拠点」の3つのレベルの拠点を市街地の中に設定し、そこに市街地を集約していこうというものです。拠点設定の過程で、その拠点にどのような機能があるのかを項目をつくって評価しており、この方法は分かりやすいので、あちこちで応用出来るものと思いました。
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 調査では指定されている拠点をざっと自動車で廻ったのですが、東西方向に設定されているいくつかの拠点は、つまるところは幹線道路沿いに形成された大規模店等の線的な集積の一部、という感じでしかなく、「点」というよりは「線」的な機能集積という感想でした。
 こういった線的な機能集積は、全国の都市でも見られるわけで、今までの都市計画ではあまり積極的に評価をしなかったところではありますが、積極的に名付けて、位置づけざるを得ないのだろうなあ、と思います。ちなみに釧路ではそれが「機能集積軸」と名付けられていました。
 「拠点の中の拠点」として位置づけられているのが、中央部の中心市街地であるところです。しかし、ここの状況は想像以上にひどく、駐車場の中に都市がある感じ。ビジネスホテルが乱立している一方で、にぎわいが全くなく(お昼ご飯に苦労しました)、住宅も殆ど立地していない感じでした。ビジネスホテルがこれだけ経営できるのだから、経済はしっかり廻っている感じでしたが、それが中心市街地に流れていないということでしょうね。
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Emp
中心部。駐車場だらけです
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 じゃあ、人々のにぎわいはどこにいったんだろうか、というと、拠点では「生活拠点」という位置づけの「昭和」という場所に、巨大なイオンモールににぎわいがありました。平日の朝の10時頃に訪れたのですが、「渋滞」といってもいいほどのにぎわいです。ここが元気すぎるために、中心部に商業が集積されず、拠点形成が中途半端になっているようでした。イオンモールを、公的な計画において「拠点」と位置づけるのも、なかなか勇気が必要だったと思いますが、極めて現実的な選択ですね。
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Aeon
イオンの平日朝の賑わい
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 立地適正化計画では、これらの拠点が都市機能誘導区域に設定されていくものと思われますが、居住誘導区域の設定には苦労をするのではないかと思いました。 上記で述べた通り、市街地の構造が分かりやすく、大部分の市街地は区画整理か、それに準ずるグリッドで構成されており、非常に快適な自動車交通システムを持っています(二つの川にかかる橋はボトルネックになるそうなので、そこは要検討)。
 つまりは、都市の外縁部が一番新しく、一番スペックがよく、そこからすいすいとイオンにいけてしまうわけなので、外縁部に居住の制限をかけることが現実的ではないからです。 この「外側の市街地のほうがスペックがよく、中心部に集約する合理性が弱い」という問題は全国ほとんどの都市にいえるはずで、立地適正化計画が、求心的な都市構造を無意識に前提としているが故に、出てくる矛盾だなあ、と思いました。
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北上と花巻
 最後は岩手の内陸部に隣接している北上市と花巻市です。
 北上はコンパクトシティの議論の積み上げがあり、立地適正化計画を慎重に検討しているところ、花巻は先進的に立地適正化計画の導入を検討しているところ、でした。
 二つの都市とも、分かりやすい都市構造(南北が主軸、東西に副軸)に、分散する工業団地(職場)という組み立てです。
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 北上は人口がまだ減っていないそうで(工場団地がすばらしく機能しています)、その中で、「協働」の枠組みでコンパクトの議論をじわじわと積み上げているところ。都市計画マスタープランの地域別構想で、「拠点」となるエリアの具体的な線引きを出した、というタイミングでした。
 面白かったのは、結構くたびれた住宅地の内部で住宅の新陳代謝がおきていること。成長期に形成された住宅地が「使い捨て」になっていない、ということです。
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これくらいの密度・古ぼけた感で建替わりがあります
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 人口が増え続けているということが遠因ではありますが、その圧力がスプロールに向かわずに(ちなみに北上は非線引きなのです)、内部に向かっているのはなぜなんだろう・・。宅地開発スキルの高いデベが育っていないのか?、農業が儲かりすぎるのか?、あるいは既成市街地のロットの大きさが絶妙なのか・・?
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 計画の内容ですが、強い南北軸と弱い東西軸の交点に都市拠点が設定され、あとは既成市街地や集落に小さな地域拠点が配されているというものでした。下の図で地域拠点が「仮配置」となっているように、その後に地域別に住民さんたちとワークショップを開き、その下の図にあるように地域拠点の位置を決めていったそうです。「仮配置」の位置とは大きくズレたところもあるそうです。
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Kitakami
都市計画マスタープランの全体構想で示された都市構造
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地域別構想の素案で示された拠点の位置の一例(江釣子地区)
わりと具体的に線を引いています。
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「どのへんが拠点なのか」ということを、住民参加で決めていくのは、なかなかすごいなあ、と思いましたが、議論に議論を重ねた「ここでいこうや」みたいな、重たい合意ではなく、「このへんかな?」という仮説っぽい合意のようでしたが、これから先、20年、30年かけて、じんわりと効いてくる線になるのかもしれません。
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 花巻は、国がかなり力をいれて支援をして、立地適正化計画の策定をばりばり進めているところでした。昨年の11月に「まちづくりと施設整備の方向」という方針を出し、その後に精力的に検討作業を進めたそうで、都市機能誘導区域と居住誘導区域の線もほぼ見えていました。都市構造の図を示しておきますが、この4つの拠点のうち、石鳥谷と花巻に都市機能誘導区域が設定されていました。
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Hanamaki
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 まだあまり公開されていないようなので、ここには出せませんが、事前に都市機能誘導区域と居住誘導区域の線の情報を見る事が出来たので、それにそって現地を見ていきました。現地では「何でかな?この線のこちらとこちらであまりかわりは無いな?」という線も多くあったのですが、市役所の担当の方にその質問をぶつけると、1つ1つについてきめ細かい回答をもっておられました。特に土砂や浸水に対するハザードマップをきめ細かく読み込んで設定しているあたりは興味深かったです。
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 ラフな意見交換では、「地価の下落傾向に歯止めをかけるわけではなく、地価が落ちきったところに不動産のマーケットをつくる」みたいな議論がでてきて、面白かったです。リノベや家守もあわせて仕掛けているところだそうで、どうなっていくか期待ですね。
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 ということで、もう少し他の市町村を見て、まとまったら公開研究会でもしようかなあ、と思っています。あちこちで策定が進んでいるようなので、情報交換が出来るとよいですねえ。

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